独立開業後の収益(お給料)
現在お勤め中、または面貸し店や委託型美容室で独立採算の美容師さんも、将来を見据えてご自身の店舗を構えた場合、収入や採算面がどのようになるのか?大きな関心事であると思います。
開業のご相談をいただく多くの美容師さんから、店舗運営時の諸経費をよくお尋ねされます。
売上高から経費を差し引いて残った金額が利益(報酬源)となりますが、一例として開業時に「サロン300」で内装工事を施工して600万円の借入(7年返済)を行ったと仮定し、売上規模が月商60万円の場合、利益(お給料)が返済期間中月額30万円(売上比50%)、完済後月額38万円(売上比63%)となります。
現在、一人のお客様をマンツーマンでこなしている美容師さんなら、ご自身の技術売上額から独立後の収益イメージが描きやすいと思います。
以下、技術売上から経費を差し引いた収益モデルを表にしましたのでご参考ください。
技術売上(指名売上)額別採算例
月間技術売上60万円から120万円までを概算シミュレーションいたしました。
★スマートフォン、タブレットからの閲覧は、表を横にスクロール(スワイプ)してご覧ください。
①家賃 | 10万円 | 10万円 | 10万円 | 10万円 |
②材料 | 5万円 | 6万円 | 8万円 | 10万円 |
③光熱費 | 3万円 | 4万円 | 5万円 | 6万円 |
④その他 | 4万円 | 4万円 | 5万円 | 6万円 |
⑤返済 | 8万円 | 8万円 | 8万円 | 8万円 |
経費合計 | 29万円 | 32万円 | 36万円 | 40万円 |
利益 | 31万円 | 48万円 | 64万円 | 80万円 |
返済終了後利益 |
また、売上が80万円を超えるあたりから、往々にしてお一人でのオペレーションが限界に近づき、アシスタントが一人必要となるケースが一般的です。
【試算基準と補足説明】
- 「①家賃」は、管理費を含む10万円/月を設定。
- 「②材料費」水物、お薬等、売上額の8%を想定。
- 「③光熱費」は、水道、ガス、電気代。
- 「④その他」の経費は、雑誌、お茶、トイレットペーパー等。
- 「⑤返済」は、日本政策金融公庫(国金)の借入600万円を7年返済の場合(金利含む)
- 「利益」は、お給料となります。スタッフがいれば分配します。
- 「返済終了後利益」とは、借入金完済後(8年目から)の利益です。
収益(お給料)計算機
技術売上(指名売上)と家賃を選択すると、標準的な諸経費内訳が分かる計算機です。
家賃は、健全経営のために売上の20%以内の金額を設定ください。
※それぞれのお店には個々の営業スタイルがあるため、収益モデルも千差万別です。上記シミュレーションは一つの例としてご参考ください。結果の数値にご納得いく場合は、あなたは独立開業に向いていると見解できます。
修繕費等、将来のコスト
当社が手掛けた内装は、ごく普通に利用されている店舗であれば、過去の実績からも10年間はトラブルが発生する例はほとんどありませんので、余計な出費の心配はございません。
美容室の場合は、10年、15年位経過時点で天井、壁、床の張り替えや各所塗装のし直し等、全面改装を行うオーナーさんが多い傾向にあります。
10坪規模の店舗で、セット椅子、給湯器交換も含む全面改装工事には、100万円強の出費となりますので、この場合は修繕費として毎月1万円程度を積立られることをお勧めいたします。
また、経年劣化で訪れるトラブルとして、必ず給湯器が故障します。寿命を迎えた給湯器の交換(本体+工事)は、およそ8万円位の支出となります。